ガンダムカットの床屋に行ってきたぁ2021年04月10日 19:26

昨日は青森県立美術館で開催の「富野由悠季の世界」に行き、青森駅近くで一泊し、今日は青森県内にある「ヘアーサロン スズキ」に行ってきました。


何年か前になりますが新聞の記事で、個人でガンダムのモニュメントを作っているとの内容で凄く興味を持ち、機会があったら是非行ってみたいと思っていた場所でした。


「富野由悠季の世界」が青森での開催が発表された時から、どうやって行こうかと模索していた中、昨年のコロナの影響で、青森での開催延期と、緊急事態宣言で、移動の自粛があり、諦めないといけないのかなと感じていましたが、宣言解除になり、年度末の仕事も順調に終わったので、この素敵な場所に行く事ができました。



青森駅 7時52分発

蒼い森鉄道で青森駅から三沢駅まで移動。


この時間帯は学生の方が多く乗車されていて、混んでいる状況で少し心配しましたが、その学生方がいなくなると、車内も余裕ができ、移動時は東京のない風景をずっと眺めていました。



三沢駅 9時5分着

いろいろと移動手段を考えてましたが、徒歩、タクシー、レンタカーと選んだ中、最寄り駅の向山駅にはタクシーもレンタカーも無さそうで、徒歩?で行こうかと、移動距離を検索したら、7Km~8Kmあり、行くだけでも疲れてしまいそうで、結局ひとつ前の駅、三沢駅で下車し、レンタカーを借りて移動となりました。


三沢駅から「ヘアーサロン スズキ」までは、30分もかからずに到着。






ヘアーサロン スズキ 10時着

直線のなだらかな登りの道を走って行くと、右側に赤い機体が見えてきて、気持ちもMAX。





お店の敷地内に車を止め、店内に入り、新聞記事に掲載されていた店主の鈴木さんがお出迎えをしてくれました。

先ずは挨拶と撮影の許可をお願いしたら、気兼ねなくOKをいただきました。


鈴木さんからは何処から来たかと、レンタカーは何処から?との質問。

東京からとレンタカーは三沢駅からとお伝えすると、遠くからわざわざ起こしいただいて ありがとうとのお言葉をいただきました。


この時、新聞で知って、こちらに来たかった事も伝えると、全国から大勢の方が来られているとの事でした。


1時間程、撮影させていただいた所で、鈴木さんが店内から出て来られ、モニュメントの説明をしていただきました。













【 質問と回答 】

Q:ガンダム(造形物)の素材は?

A:ガンダムとザクはコンクリート
 それ以外は発泡スチロールが主な材料







Q:コンクリートでの造形は、表面だけ?

A:型枠で打ち込み
 先ず発泡スチロールでパーツを作り、そのパーツの型(ガレージキットを作る様なシリコンみたいなもの)を型枠で固定して、そこにコンクリートを流して固める。

 作り方は、足裏→足表→足首→すね→大腿→腰→胸・・・・

 と、下からパーツ毎に型枠を組んで、コンクリートを流したそうです。

 また、作成していくと高い個所ができるので、造形物の周りに足場を組んで、コンクリートを打ったり、仕上げをしたりしたそうです。





 ザクのモニュメントでは、足から頭まではコンクリート、腕やヒートホークは発泡スチロールでできているそうです。

 ザクのパイプは小さな(このサイズでは十分大きな)パーツを沢山作り、中にワイヤーを
入れて繋いでいるそうです。




 ※現在はコンクリートでの造形はできない。(お歳で重たい物での造形が出来ない)




 このザクの腰の部分に書かれている、制作年と鈴木さんのお名前は、後から書いたのではなく、型枠内に文字の形をした物を貼ってできているそうです。
 凸でできた文字を型枠内に貼ってコンクリートを打設。
 型枠を撤去すると、凹んでできた文字ができるって感じです。








Q:コンクリートで作った造形物は表面処理はしているのか?

A:研磨等はしていない。
 その代わりにコンクリートを流す前に、表面となる部分にシリコンを付ける。







Q:塗料は?

A:ペンキを自分で調合して作る。
 ザクは白、赤をベースに他のいろを混ぜて作っている。

 ペンキは3年でダメになってしまうので、その都度、補修している。

 写真はサザビーの塗料が剥がれた部分です。








Q:造形物は設計しているのか?

A:ガンプラを使用し、設計図を作成。
 パーツ毎に設計して、発泡スチロールで造形物を作る。(現在は)







Q:縮尺は?

A:ガンダム、ザク、ドム、サザビー、シナンジュは1/6サイズ
 ガンダムのヘッドは1/1より大きな縮尺サイズ無し。







Q:発泡スチロールの造形での、表面処理は?

A:シートを貼っている。 又は塗装。
 ダイノックの様な硬い物でなく、カッティングシートの様な柔らかい素材のシートだそうです。

 アカツキガンダムは金色のシートを貼っていたが、陽に焼けてしまって、色あせてしまったそうです。

 サザビーやシナンジュは、発泡スチロールの上にペンキを塗っているそうです。








Q:壁面に描かれている画は誰が作成したのか?

A:私(鈴木さん)
 「劇場版 機動戦士ガンダム」のポスター画の2つを見本に、ご自身で描いたそうです。










Q:オフィシャルは来られたか?

A:ガンダムとザクを作った(初期の頃)時に、バンダイの社員の方が来た。







Q:今後の予定は?

A:現在、新世紀エヴァンゲリオン 初号機を制作中。













【 撮影したガンダムのモニュメント 】







ガンダムの頭部
コンクリートで作成。 1/1より大きなサイズだそうです。







ガンダムの頭部は、後頭部にハッチがあります。




ハッチは車の後部ドアでした!(^^)



ガンダムの頭部の中はカラオケのシステムがあり、中でカラオケができるそうです。




サザビー 1/6サイズ
造形は発泡スチロール



ホワイトベース サイズ不明
造形は木と発泡スチロール







ズゴック サイズ不明
造形不明







ガンダム 1/6サイズ
造形 コンクリート



シャア専用ザクⅡ 1/6サイズ
造形 コンクリート






パーフェクトジオング
造形 不明




アカツキガンダム 1/6サイズ
造形 発泡スチロール カッティングシート




アッガイ サイズ不明
造形 不明











ドム 1/6サイズ
造形 不明



キュベレイ サイズ不明
造形 不明






少し離れたところにはシナンジュがありました。



シナンジュ 1/6サイズ
造形 発泡スチロール





鈴木さんのお話は、設計から造形、そして組立と、まさに建築の作り方そのものでしたが、そこにはガンダム愛があふれていて、とても丁寧な説明に、恐縮するばかりでした。

全国からファンが来て、店内の入口にはファンからプレゼントされたガンプラ等が飾られていて、鈴木さんのお人柄がわかる様でした。

鈴木さんは75歳?を過ぎていますが、まだまだお元気そうで、現在制作中のエヴァの初号機の近くには、10尺以上ありそうな脚立があり、それを使用して作っているとお話されていました。

高齢ではありましたが制作意欲があり、制作途中の初号機もあるので、まだまだ頑張って欲しいとお声掛けしてきました。





何年後になるのかわかりませんが、また訪れてみたい場所になりました。

ありがとうございました。

青森の床屋「ヘアーサロン スズキ」には巨大ガンダムがいた!2021年04月10日 22:38